令和5年度事業活動計画

令和5年度 事業活動計画

令和5年度 事業活動について

 わが国経済は、コロナ感染対策の緩和や感染症分類の変更予定などが行われる中で、緩やかな持ち直しが続いています。一方で原材料・エネルギー価格等の高騰により厳しい経営環境に置かれ、わが国経済を取り巻く環境には厳しさが増しています。併せて物価高騰にみあった賃上げなど、事業者は経済的負担が増加し、従来に増して厳しい経営環境への適応が求められています。

 私たちの地域においても、今後感染対策が緩和されるものの、幅広い業種に対し長期にわたりコロナ禍の影響は続いており予断を許さない状況です。また、エネルギー・原材料高騰に対する価格転嫁も難しいのが現状です。併せて、事業承継問題、働き方改革、DX対応、販路拡大、SDGs、脱炭素社会、災害対策など多くの課題へも引き続き向き合っていかなければなりません。

 こうした中、私たちはコロナウイルス感染症や燃油・原材料高騰の影響を受けている多くの事業者への支援が最重要であり、併せて人材確保支援も喫緊の課題であると認識し、これらに主軸を置いて国など行政の施策とともに、引き続き事業者に寄り添った「伴走型支援活動」に注力してまいります。

 具体的には、燃油・原材料高騰をはじめとした各種課題には、各行政機関から資金繰り支援の他にも価格転嫁対策など、多くの支援策が予算として予定されています。当所ではこのような多くの支援策に対して現場目線での要望を行政に伝えるとともに会員の皆様へ様々な方法を用いタイムリーに情報提供を行い、親身になって相談を受け、対応・支援を行ってまいります。また、人材不足には県内の教育、専修機関と連携した取り組みが必要と考えています。

 更に、コロナ対策特別融資(ゼロゼロ融資)の返済が始まることに対しては、昨年度リニューアルしスタートした「佐賀県中小企業活性化協議会」とともに、収益力改善・事業再生・再チャレンジのそれぞれのフェーズを通して支援を行ってまいります。併せて、事業承継に関する支援も専担者を増員し承継の実現に向け邁進してまいります。

 その他にも、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の取り組み、生産性向上に向けた支援や、働き方改革、販路拡大など多くの支援事業には、講習会やセミナーのリアル開催に一部オンライン開催の手法を合わせて、安全かつ効果的な方法で支援活動を展開してまいります。加えて、SDGs、脱炭素社会、災害対策などの環境問題は、官民の関係機関と連携しセミナー等の開催を中心に活動してまいります。

 令和5年度もコロナ禍の影響は継続しており、決して楽観視できるわけではありませんが、社会活動が正常化しつつあることを契機ととらえ、コロナの状況を注視しつつ、経済活動が活発化するよう行政や関係機関と連携を強め、事業者への支援を具体的なものとして、工夫しながら効率的かつ効果的な支援活動を行い、商工会議所の必要性と存在意義を高め、会員加入への増加とつなげてまいります。

Ⅰ 中小企業・小規模事業者の経営基盤強化

1 中小企業の経営課題に対する取り組み

1.コロナウイルス感染症・燃油・原材料高騰の影響に対する事業者支援(最重点)

2.経済環境の変化に対応するための取組を行う事業者の支援

3.人手不足に対応する支援(新規)

4.生産性向上による成長を目指す事業者の支援

5.事業承継と創業に対応する支援体制の強化

6.小規模事業者支援法に基づく経営発達支援

7.水害等の自然災害を想定した対策を行う事業者の支援

2 受託事業による中小企業の経営課題への取り組み

1.佐賀県中小企業活性化協議会の運営

2.佐賀県事業承継・引継ぎ支援センターの運営

3.その他、行政による各種委託事業の受託による経営課題対応への取り組み

Ⅱ まちづくりと観光推進事業等への取組み

1 まちづくりに関する事業

1.佐賀市中心市街地活性化に向けた活動に対する支援

2.県・市執行部との街づくりに関する継続的な意見交換会の開催

3.『特定非営利活動法人 まちづくり機構 ユマニテさが』との事業協力

2 観光振興に関する事業

1.「SAGA2024国スポ・全障スポ」開催への協力

2.SNSを活用した佐賀の観光情報発信(新規)

3.佐賀バルーナーズ等のプロスポーツチームの応援

4.九州佐賀国際空港の活用促進への協力

5.外国人観光客誘致拡大に対する協力

Ⅲ 政策提言・要望活動の積極的展開

1 国・県・市への要望活動

1.九州佐賀国際空港の自衛隊共用の促進、西九州新幹線問題の課題解決(新規)

2.燃油・原材料高騰の影響により厳しい環境にある事業者の支援(新規)

3.新型コロナ感染症拡大に伴う事業者支援の継続

4.自然災害に対する早急な対策と被災者支援の継続と充実

5.中小・小規模事業への各種支援策の拡充に関する要望 

6.道路・鉄道等の社会資本・交通基盤整備に向けた要望

7.九州佐賀国際空港の機能強化による地域活性化に向けた要望(新規)

8.行政(国・県・市)との情報交換の場の継続開催

9.その他地域課題の解決に向けた要望

※部会活動やアンケート調査により、要望事項の収集を実施

Ⅳ 商工会議所の活動と運営の充実

1 会員増強に繋がる会員サービス事業の実施

1.会員限定の動画配信サービスの提供

2.会員間交流事業の実施

3.協会けんぽと生損保会社と連携した健康経営取り組みへの支援

4.医療機関と提携したPET検診サービスの提供と広報強化

5.会員企業の販路開拓に係る事業

6.会員企業の人材育成に係る事業

7.特定退職金共済・生命共済制度等各種共済制度の普及推進・生命共済還元事業の充実

8.会員事業所及び従業員家族向け福利厚生制度の設置検討の継続

9.商工会議所会員限定クレジットカード(Chambers Card)の取扱い

2 各関係機関と連携した会員企業の経営課題と環境問題への取り組み

1.損保会社等と連携したBCP(事業継続計画)策定企業の拡大のための支援

2.台湾及びASEAN地域への展開支援

3.JETROのJAPAN MALL事業を活用した海外販路開拓支援(新規)

4.県外企業との商談・ビジネスマッチングの支援

5.教育、専修機関との連携による地元企業への就職支援

6.SDGs宣言、脱炭素社会実現等に向けての事例発信及び講師派遣の実施

7.佐賀市の二酸化炭素活用事業への協力

8.人材確保のための企業説明会、企業情報発信の実施

9.東京都・東京商工会議所と連携した商談会の開催(5年度限定)(新規)

3 青年部・女性会の活動

1.青年部の主な事業活動

 ・街なか活性化に関する各種事業の実施、各委員会活動

2.女性会の主な事業活動

 ・出逢い応援事業による少子化対策事業、各委員会活動

4 事務局活動の効率化等

1.新型コロナウイルス感染症の状況に応じた事務所内の対策の実施

2.働き方改革関連法等、各種法改正等に対応した諸規程の改定

3.佐賀市指定袋システムの改修(利便性向上とインボイスへの対応)

4.端末管理システムを利用した情報漏えい防止策実施の継続

5.情報セキュリティに関する職員等の教育の実施

6.各種収納業務に関するキャッシュレス化及び多様化の推進

7.適格請求書(インボイス)制度、電子帳簿保存法の対応準備

8.当所のBCP策定と事業継続力強化支援計画の認定取得

9.業務のデジタル化に対する調査・研究・システム構築等の実施

10. 部課及び各事業事務局の事業推進に係る業務改善・体制の見直し

5 職員の資質向上と福利厚生の改善

1.中小企業診断士等各種資格取得への挑戦

2.職員のIT能力向上のためのITパスポート試験への挑戦

3.商工会意義所組織強化に関する調査、研究、職員勉強会の開催

4.法令遵守に向けた勉強会の実施

5.業務評価と人事考課制度の継続的見直し

6.感染症予防接種の奨励と推進

7.風疹抗体の検査とワクチン接種の推進

8.職員の福利厚生の充実

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