肥前びーどろの最大の特色は、宙吹き技法にあります。宙空で、いっさい型を使わず、息の吹き込みとわずかな道具で形をつくりあげるこの技法は、ガラス成形の根本的な方法です。 1.ガラスの生地を竿に巻き取る。 2.燐かけをし、表面をなめらかにする。 3.形を大きく膨らませる。 4.ぽんて付けをする。 5.焼き戻す。 6.整形する。 7.徐冷釜で徐々に冷ましていく。 という工程を辿り、無機質のガラスが器としての生命を吹き込まれるのです。 今は見られなくなった「ジャッパン吹き」等の技法を守り続ける肥前びーどろは、いわば最も宙吹きらしい宙吹きのひとつです。 のびやかな、手造りのフォルムには、自然界にある曲線とどこか共通するものがあり、伝統と現代の調和を目指しています。 |
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ジャッパン吹き(二刀流) |