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佐賀青年工業会先進工業地見学会のご報告
平成16年3月18日〜19日実施
見学企業
・ハードロック工業株式会社(東大阪市)
・株式会社岡本製作所(東大阪市)
・クリエイション・コア東大阪 |
ハードロック工業(株) |
従業員35名(パートを含む)、下請企業7社特許を50以上所持。
ナットだけを扱い、急成長をつづけている会社である。
姉妹品にはハードロックベアリングナット、新商品も数点生産されている。平成15年3月から、台湾へ新幹線をシステムごと輸出するとのこと。その際、すべてハードロックを採用、世界(アメリカ、イギリス、韓国、台湾、キューバなど)に輸出。売り上げ・年商10億円前後
中小企業は、他と同じことをしていては生き残りは難しいと判断。新製品の開発に力を入れる必要姓を再認識。
アジアから安い商品が入っている以上原価ではかなわない。大企業よりもマーケットが狭い現状を打破するには、開発によるものが大きい。
アイデアは中小企業が生きていくみちであり、やる気、プラス思考が仕事に反映される。
基本理念
(1)心豊かな創造性を磨き、無から有を生み出す
自分さえ良ければいい、自分本位、ではだめ
世のため、人のため→お客に喜んでもらえないと、 売れない
(2)アイデアの開発を通じ、企業と人と産業社会の発展に貢献していく
他社、または外国と競争していく。
外国は人件費が安い、安いものづくし。
外国に競り合ってもしょうがない。
新しいものへの挑戦。
好奇心があって、おもしろい。ナットを世に出すという前向きな気持ち。これがハードロック工業にはあった。 |
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(株)岡本製作所 |
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東大阪というと物作りの日本語のてんといわれて久しいが、それぞれの企業にとっても試練の年がずっと続いている。東大阪も非常に厳しい状況の中でがんばっている、というのが実状である。
そんな中で、岡本製作所は創業46年になり、当初は単独でろくろ(引き物)から出発、現在は金属加工(金属の切削加工)が中心。特に重い真鍮材が主である。昭和33年の設営以来、給湯器、ガス機器、きゅうせん機器の分野で、主に真鍮の接着加工品の製品を提供してきた。
従業員は約100名、資本金2000万円、年収16億円。工場は東大阪と八尾工場。
生産設備は、自動せんばん、MCせんばん、マシニングセンターなど多数。
経営理念は、「誠意・熱意・創意」を合言葉に、真心のこもった商品を提供すること。
バブル崩壊後は、10年間は仕事の受注が厳しく、主要のお取引様とは20〜35年と長く、昔ながらのお客様を大切にしている。ここ数年は、新しい分野への取り組みに力を入れているとのこと。
競争相手は中国であり中国の値段に近づけるよう最善の努力をしているがそれにも限界がある。岡本製作所では、ミクロン単位の切削技術が、他にはマネできない独自の技術力・品質を強みにしている。それゆえ大手企業には加工技術の力を認めてもらっている。
自分たちが作った製品が具体的には各方面でいろんな機能を果たし、社会的に役に立っているんだということを従業員に理解してもらい、それが結果的には社員のモラルアップや商品の品質にもつながっている。
会社全体のスキルアップとチームワークで伸びゆく将来性を認識し、日本の製造業は決して他国には負けない力強さと技術の素晴らしさを再認識させられた。 |
クリエイション・コア東大阪 |
中小企業のものづくりの総合的な支援活動する施設。
地域整備公団が建設、大阪産業振興機構、東大阪市中小企業振興会、東大阪商工会議所が運営している。
来場者数は、1月末現在で6,800人弱という。反響の大きさがうかがえる。
建物は4階建てになっており1・2階は常設展示場がある。ここには東大阪の企業が、独自の技術や製品を展示している。
1階には事務室、ワーストップ窓口では特許関係の専門のコーディネーターを配置し経営相談なども行っている。
ホームページは日本語版・英語版で公開されている。英語のできる職員を3名配しており、海外へのマーケットへも積極的に対応している。
2階、展示場での展示スペースは200ホースあり、企業数194社(東大阪市内98社、大阪市38社、八尾市22社、大東市8社)
3階は、支援機関。東大阪中小企業振興会が特に融資関係の相談をやっている。信用金庫、金融関係、ジャピサ、ホームページ、NTTが入っている。
4階はインキュベートルーム。10部屋。中小企業の開発関係を主にやる施設。IT関連に限ってというわけではない。東大阪宇宙開発協同組合など10社がはいっている。
第2期(今年の8月に完成予定)
大学3学連携で大学サテライズ・・大阪大学、大阪府立大学など10大学が入る予定。中小企業と大学のものづくりにおける連携スペースとし、インキュベートルーム、3階は多目的ホール等も配置する。
クリエイション・コア東大阪が出来るきっかけは、東大阪のものづくりの特色を出すため、一般に公開できる場所の提供を試みたのです。展示場をやっているのは大阪だけですが、今では全国、海外からも展示を見にこられるとのこと。ホームページを通じて、メールでの問い合わせは、月平均で国内54件、海外40件。展示企業同士がトッキングして、商品を開発したということもある。
東大阪宇宙開発協同組合は、中小企業が人工衛星をうちあげようという取り組みから始まった。(はじめは、人工衛星ではなくロケットを目標にしていた)今は東大阪だけではなく、他の企業も加わっている。現在サポーターを募集中である。 |
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