相談事例のご紹介(3)

ここでは、実際に情報化相談窓口に寄せられた相談をご紹介します。
先般、友人にメールを送ったら「HTMLメールになってたよ。設定を変えないと迷惑だよ」と注意を受けました。そもそもHTMLメールの何たるかもよく知らずにいるのですが、過去にそのような苦情を受けたこともなくまた特にそういう設定をした記憶もないので一体何が悪かったのかと困惑しています。


HTMLとは「Hyper Text Markup Language」の頭文字を取ったもので、要はホームページそのものです。ホームページでは見出しや文字の色や大きさを変えていたり、他のページにリンクを張っていたりしていることをご存知だと思います。こうしたホームページのレイアウトを指定しているのがHTML(正確にはHTMLタグ)です。通常の(=HTMLでない)メールでは本文はプレーンな言ってみれば無味乾燥なテキスト形式で表示されますが、HTMLメールでは文字を強調したりバックに色をつけたりといったことが可能になり表現力に富んだメールが送れるようになります。しかし、HTMLメールは受け取る相手側のメールソフトがそれに対応していないとキチンと表示されず、非常に読みにくくなるという問題があります。
またレイアウト等を指定する「HTMLタグ」が本文に書き込まれていますのでメールの容量も増大してしまいます。それが一人や二人だと特に問題もないでしょうが全国的にHTMLメールを利用するとなるとインターネット上の通信量が増大して回線に負荷をかけてしまいます。すなわち、通信速度が遅くなり他人に迷惑をかける可能性が出てきます。
さらに、HTMLタグ以外のスクリプトが埋め込めるため特殊なスクリプトを入れ込んでおくことによってメールソフトやブラウザをクラッシュさせたり、コンピュータの各種設定を勝手に書き換えたりといったことも生じてきます。
こうした理由により「HTMLメールはマナー違反」と言われているわけです。HTMLメールの見栄えのよさは確かに魅力ですが現状では(特にビジネスでは)まだ利用しない方が良いでしょう。現在最も使われていると思われるソフトは「Outlook Express」。初期設定ではHTMLメールを送る設定になっています。これは設定を変えるだけで解決します。


メールソフトの設定変更方法
『Outlook Express』の場合:
メニューバーの[ツール]から[オプション]を選択し、[オプション]のダイアログボックスを表示し、[送信]タブをクリックします。
そこに表示されている[メール送信の形式]を[HTML形式]から[テキスト形式]に変更します。「OK」をクリックし、ダイアログ
ボックスを閉じると設定完了です。

『Netscape mail』の場合:
メニューバーの[編集]から[設定]を選び、[メールとニュースグループ]の[形式]をクリックします。
そこに表示されている[メッセージの形式]を[メッセージ作成にテキストエディタを使用する]に変更します。[OK]をクリックし
ダイアログボックスを閉じると設定完了です。

※ソフトのバージョンにより表現が異なる場合がありますのでご注意ください。