Windows XP SP2には数多くのセキュリティ機能が搭載されています。一方で、OSやアプリケーションの動作にかなりの変化が生じています。このため、Windows
XP SP2の導入をためらっている企業やユーザーは多いのではないかと思います。 |
XP SP2で特に注意しなくてはならないのは、(1)Windowsファイアウォールなどのネットワーク保護機能、(2)Internet Explorerの挙動変更‥‥‥といったネットワークに関連する変更です。
しかし、一般ユーザーがWebブラウザーや電子メール、ファイル/プリンター共有などを使っている分には、Windowsファイアウォールなどの制限はほとんど受けないでしょう。 |
企業ユーザーがサービス・パックを適用する場合、事前に自社で利用するアプリケーションの動作検証をすることが必要です。XP SP2の場合、OSの仕様変更が多いので、普段よりも念入りな動作検証が必要となります。
特にWebアプリケーションは確実にチェックをする必要があると思います。XP SP2はIEのウィンドウの自動ポップアップを禁止するなど、IEのセキュリティ設定が厳しくなっています。
イントラネットのWebサイト向けには、ポップアップが許可されるなどセキュリティがゆるめに設定してあり、あまり問題にならないと思います。しかし、インターネットで公開するWebアプリケーションをイントラネットでテストすると、テストが不十分になる可能性があるので注意が必要です。IEはホスト名に「.」(ピリオド)を含まないサイトにアクセスすると、イントラネットと判断されます。 |
実際にXP SP2を検証する時間は十分あるようです。当面はWindows XP SP1のままでも大きな問題は生じないようです。
Windows XP SP1は、XP SP2がリリースされてからも、少なくとも2年間は修正パッチが提供され続けるようです。実際には、2004年5月までは、1つ前のSPに対して修正パッチが提供される期間は「1年または次の次のSPがリリースされるまでの短い方」だった。それが、現在では「1年または2年」となり、XP SP2については2年が採用されています。アプリケーションの互換性に問題が生じても、当面はXP SP1のままにしておけます。 |
企業ユーザーに取って、XP SP2をどうクライアントにインストールするかも、悩みの種だと思います。XP SP2は、大容量です。OSの変更点も多いのでXP SP2の展開をすべてユーザーに任せることは難しいと思います。
また、管理者がまとめて展開することも難しいと思います。マイクロソフトの「Software Update Service(SUS)」などの修正パッチ管理ツールを使ってネットワーク経由で配布するにはあまりにも容量が大きいからです。
このため、大多数のユーザーの場合、XP SP2を(1)Windows UpdateなどマイクロソフトのWebサイト、(2)マイクロソフトが配布するCD-ROM、(3)雑誌などに添付されるCD-ROMで入手して展開する必要があるようです。 |
今回で『情報化支援アドバイザーの独り言…』は最終回となりました。
長い間ご愛読いただき、ありがとうございました。m(_ _)m |
佐賀商工会議所・情報化支援アドバイザー
松 隈 清 志 |
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